書籍詳細
アイナンテクセックスノカキマチガイ
愛なんてセックスの書き間違い
- 発売日
- 2019/05/24
- 判型
- 四六変型判
- ISBN
- 978-4-336-05323-7
- ページ数
- 368頁
定価 2,640円(本体価格2,400円)
内容紹介
アメリカSF界のレジェンド、カリスマSF作家
ハーラン・エリスンはSF以外の小説も凄い!
犯罪小説を中心に非SFジャンルの初期傑作を精選、
日本オリジナル編集・全篇本邦初訳でおくる
暴力とセックスと愛とジャズと狂気と孤独と快楽にあふれた
エリスン・ワンダーランド!
「父さんのこと、殺す」痩せた少年の緑色の瞳は飢えたようだった……孤独な男と孤独な少年の出会いを痛切に描く「第四戒なし」、成功した作家が体験するサイケデリックな彷徨譚「パンキーとイェール大出の男たち」、閉ざされた空間に幽閉される恐怖を華麗な筆致で綴る「盲鳥よ、盲鳥よ、近寄ってくるな!」、〈ジルチ〉がある小説を書け!と命じられた新人作家の苦悩とは? 爆笑のポルノ小説「ジルチの女」、ギャング団潜入取材を元に書かれた「人殺しになった少年」、グルーヴィな筆致が炸裂するエリスン流ジャズ小説「クールに行こう」など、カリスマSF作家エリスンによる犯罪小説・ポルノ小説・ジャズ小説・ハードボイルドといった非SFジャンルの初期傑作を精選した日本オリジナル短篇集(全11篇、すべて本邦初訳)。
著者紹介
1934年オハイオ生まれ。56年にデビュー。鮮烈な暴力描写、華麗な文体に熱狂的なファンを持つSF界のカリスマ。シナリオライター、批評家としても活躍。67年、アンソロジー『危険なヴィジョン』を編纂、アメリカにおけるニュー・ウェーヴ運動を牽引した。代表作に『世界の中心で愛を叫んだけもの』(71)、Deathbird Stories(75)など。
若島正 (ワカシマタダシ)
1952年生まれ。京都大学大学院修了。京都大学大学院文学研究科教授。著書に『乱視読者の英米短篇講義』(研究社、第55回読売文学賞随筆・紀行賞受賞)、『乱視読者の帰還』(みすず書房、平成14年度本格ミステリ大賞評論・研究部門受賞)、訳書にナボコフ『ロリータ』(新潮社)、『透明な対象』(国書刊行会、共訳)、スタージョン『海を失った男』(晶文社、編訳)など。
渡辺佐智江 (ワタナベサチエ)
翻訳家。訳書にリチャード・フラナガン『奥のほそ道』(白水社)、アルフレッド・ベスター『ゴーレム100』(国書刊行会)、アーヴィン・ウェルシュ『フィルス』(パルコ出版)、ビル・カニンガム『ファッション・クライミング』(朝日新聞出版)、レム・コールハース『S,M,L,XL+』(ちくま学芸文庫・共訳)など多数。
目次
第四戒なし
孤独痛
ガキの遊びじゃない
ラジオDJジャッキー
ジェニーはおまえのものでもおれのものでもない
クールに行こう
ジルチの女
人殺しになった少年
盲鳥よ、盲鳥、近寄ってくるな!
パンキーとイェール大出の男たち
教訓を呪い、知識を称える
解説 若島正