書籍詳細
ニホンケイバツフウゾクシ
日本刑罰風俗図史
- 発売日
- 2010/04/22
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-05217-9
- ページ数
- 308頁
定価 3,520円(本体価格3,200円)
内容紹介
〈水責〉〈雪責〉〈蛇責と釘牢〉〈瓢箪責め〉――。これら陰惨にして妖艶な拷問の世界を、稀代の民俗学者と絵師が明らかにする刑罰と風俗の文化史。〈責め絵師〉伊藤晴雨の美麗な挿絵を多数収録。
著者紹介
藤澤衛彦 (フジサワモリヒコ)
1885年-1967年。
日本の小説家・翻訳家・民俗学者。福島県生まれ。
1907年明治大学卒業、藤沢紫浪の名で小説などを刊行する。1914年日本伝説学会を設立し、1917年から『日本伝説叢書』13巻を編纂、1921年より『日本歌謡叢書』を編纂、1926年から1927年まで雑誌『伝説』を刊行。1932年より明治大学に新設された文芸科で風俗史学・伝説学を講じた。著書に『明治風俗史』『日本民謡研究』ほか多数。
伊藤晴雨 (イトウセイウ)
1882- 1961年
東京市浅草区出身。画家。本名、伊藤一(はじめ)。
「責め絵」と呼ばれる絵の第一人者。
幼少期に琳派の絵師に弟子入り。その後、象牙彫刻師のもとへ丁稚奉公をする。以後、様々な職業を転々とし、二十五歳で新聞社に入社。挿絵や演芸欄を担当。後に竹久夢二のモデルとなるお葉を知り、彼女をモデルに責め絵を描き一世を風靡する。1960年、出版美術連盟賞を受賞。著書に『いろは引き・江戸と東京風俗野史』ほか。
目次
女山越
関所改
女手形
女改め方
女忍び通
関所破り
関所の密告者
関所破りの代表国定忠治
最後の偽り通り岩亀楼女将
関所の今昔
関所の歴史
磔刑の種相
火刑の種相
天津罪・国津罪
慣習法過渡期の刑罰
水責
雪責
捕方十手術
蔭富
富籤興行と富突講
女犯の僧といろは茶屋
浄瑠璃僧
延命院の秘密
寺法の追払い
大奥の女中の血判
富籤の歴史
富籤罪
影富
日蔭のお富と河内山宗俊
賭博の歴史
江戸時代の刑罰
江島生島
蛇責と釘牢
流人船
瓢箪責
松葉いぶし
ふしづけの刑
平手造酒の悪戯
盗人送りの人形
万石騒動
磔 茂左衛門
妻敵討
お夏清十郎
阿波の十郎兵衛・おつるの磔刑
切られ与三郎(嬲斬りの私刑)
佐倉宗吾の処刑
四民の制牢獄および遊郭その他における私刑相
伊達騒動
責・拷問の歴史
演劇に現れたる責場の女
明烏夢泡雪(浦里時次郎)
中将姫雪責
恋闇月欠皿
お杉お玉相の山の由来
新派の責場の種々相
皿屋敷のお菊
草双紙から取材した責場の芝居
初版の序
解題 趣味と時代が生んだ希有な資料 礫川全次