書籍詳細
キソウライサン
綺想礼讃
- 発売日
- 2010/01/20
- 判型
- A5判
- ISBN
- 978-4-336-05167-7
- ページ数
- 550頁
定価 7,260円(本体価格6,600円)
内容紹介
澁澤、足穂、谷崎、三島、乱歩、賢治、小栗虫太郎等々、伝説の博学が偏愛の作家について語る。緻密にして破格な論考40数編を集大成。
栞――種村季弘・安藤礼二・堀切直人ほか。
著者紹介
松山俊太郎 (マツヤマシュンタロウ)
1930年東京都生まれ。インド学者、幻想文学研究家。英語やサンスクリット語の他、フランス語やアラビア語などにも堪能な「異能の人」。女子美術大学教授、國學院大學講師、多摩美術大学講師、美学校講師などを歴任。
目次
アモラルなモラリスト
タナトスへの親近感
宮沢賢治と蓮・覚書
「宮沢賢治と阿耨達池」覚書
「南方熊楠と蓮」覚書
河に咲く蓮―― 「南方熊楠と蓮」覚書の内
レシチンの滋味
「新伝奇小説」と「運命の書」――虫太郎序説をかねて
『小栗虫太郎傑作選・第四巻』解説
『小栗虫太郎傑作選・第五巻』解題
虫太郎を語る
虫太郎研究という不可能願望
虚像的迫真性への偏執永遠の廃墟『黒死館』をめぐって〈対談・紀田順一郎〉
東洋への回帰
弥勒から弥勒まで
文は人ならず、しかも人なり
弥勒変幻
輪廻思想をめぐって〈対談・稲垣足穂〉
タルホ文学の迷路〈対談・種村季弘〉
大乱歩の潜在能力
ハイカラ右京探偵暦
〈忍耐する者〉としての〈忍者〉
意識と宇宙の書
三島さんと唯識説
「豊饒なる海」なる書名の意義
奇態な犬神・澁澤龍彦
『澁澤龍彦集成』
「昭和の子供だ、僕たちは」
澁澤さんのこと
澁澤さんと軍歌
「ねむり姫」解題
「うつろ舟」解題
「高丘親王航海記」解題
若かりし日の種村
『ある夢想家の手帖から』刊行に寄せて
再感「謎の日本人」
モノスの試行錯誤
堂々めぐりの幻滅譚
ああ怪人唐十郎
単独者のポエジー、あるいは、わからなさの魅力