書籍詳細
ココロハゲンシバクダン
こころは原子爆弾
その巨大なパワーを有効に使う方法
- 発売日
- 2010/01/13
- 判型
- 四六判
- ISBN
- 978-4-336-05149-3
- ページ数
- 201頁
定価 1,650円(本体価格1,500円)
内容紹介
3編の法話で、ヴィパッサナーの心がまえ、その理論的背景、実践上の具体的な注意を指導する、ヴィパッサナー瞑想の真髄に迫る待望の書。こころは原子爆弾/仏教の「無価値」論/感覚について
著者紹介
アルボムッレ・スマナサーラ (アルボムッレスマナサーラ)
Alubomulle Sumanasara.
1945年4月、スリランカ生まれ。13歳で出家得度。
国立ケラニヤ大学で教鞭をとったのち、1980年に国費留学生として来日。駒澤大学大学院で道元の思想を研究した。
現在、(宗)日本テーラワーダ仏教協会の長老として、瞑想指導・説法・経典勉強会・講演会・著書の執筆など多方面にわたる仏教活動をおこなう。
2005年、大寺派日本大サンガ主管長老に就任。
著書『苦しみを乗り越える悲しみが癒される怒り苛立ちが消える 法話選』(国書刊行会)、『サンユッタニカーヤ 女神との対話』(サンガ新社)、『怒らないこと』『怒らないこと2』(だいわ文庫)、『ブッダに学ぶ ほんとうの禅語』(アルタープレス)など多数。
目次
仏教の「無価値」論
1 なにがゴミで、なにが宝物ですか?
こころは竜巻状態
悩みを大事な宝物にしている
宝物から生まれるものは苦しみ
思考はたんなるゴミの山
2 「ゼロ価値」で生きてみましょう
仏道は幸福・平安の道
人生の価値として残るものはゼロ
得るもので壊すこころの安らぎ
「価値」という妄想
価値観から離れる道
価値をつけずにいられない
価値あるものは慈しみのこころ
「捨てる」ということ
食べ物の価値ってなんでしょう?
3 ヴィパッサナー瞑想をすすめるうえで
ヴィパッサナーのレポート
ヴィパッサナーの基本
そして基本の三番目
質 問
こころは原子爆弾 死の観察法
1 あなたのこころは原子爆弾です
「ご利益系宗教」の罪と罰
あなたのこころを管理する専門家はいますか?
一般的な宗教と仏教の決定的な違い
人生の難問を引き受ける管理所
あなたはスーパーマンになれるだろうか?
あなたの人生に責任をもってくれる存在
爆薬を抱え、あなたのこころは危機一髪
妄想世界からの脱出作戦
噂、無駄話がつくり出している汚染現象
爆弾のスイッチを切る唯一の方法
2 こころの必須栄養素「三つの偈」
〔詩の全文〕
三帰依がこころに呼びかけるとき
「慈悲の瞑想法」のすばらしい効果
「不浄随念」の瞑想実践
あなたの常識は真理の非常識になる
「私は美しい」「私はすばらしい」と思っている人へ
これでもあなたは自分がすばらしいと思いますか?
智慧の扉をひらく鍵をあなたへ
「死随念」瞑想法の不思議
「死の観察」でこころは一八〇度変わる
ブッダが教えてくれた「死」観察法の決め手
あなたのこころに「宝の泉」が湧き出すとき
三偈に守られた至上の幸福
感覚について
1 認識とはなにか
遺体と自分、なにが違いますか?
遺体は五感が反応しない
遺体には感情がない?
私は「生きている」
「生きているということ」「命」のリスト
こころは機能で場所がない
仏教はこころの機能を研究する
こころの認識は自分の都合による
花はきれいですか?
蛙はかわいいか、気持ち悪いか
怒り、憎しみ、嫉妬も自分の肉体を守るため
俗世間の知識は人格向上の役に立たない
なんでもかんでも認識の世界
世間の認識を超える
ヴィパッサナー瞑想は超人の方法
「都合による認識」をやめる
2 ヴィパッサナー瞑想と感覚
こころは流れるもの
最初に見ている(感じている)
認識する先に感覚があった
感覚(ヴェーダナー)から始まる
生きているということは感覚
一切は感覚である
感覚を感じながら実況する
命とは物体に感覚が機能しているだけ
身体の苦しみとこころの苦しみ
感覚は一定していない