書籍詳細
内容紹介
先史時代から近代に至る造形芸術の歴史と、その内に生き生きと脈打つ形態の精神とを、さながら壮麗な長編叙事詩のごとく、詩情豊かに描き出し、比類なく美しい文学作品とまで評される、不朽の名著の待望の邦訳。ジャン=リュック・ゴダールの名画『気狂いピエロ』や、ヘンリー・ミラーの大作『薔薇色の十字架』での引用、またチャールズ・チャップリンが愛読していたことでも夙に名高い、奇跡的書物。緒言=ヘンリー・ミラー。
著者紹介
エリー・フォール (エリーフォール)
1873-1937。フランスの評論家・美術史家。高校時代にアンリ・ベルクソンの教えを受け、のちの自らの思想を決定づけるほどの多大な影響を受ける。医師として身をたてる一方、独学で美術評論の世界に入る。代表作『美術史』をはじめとする、その特異な美術理論は、ジャン=リュック・ゴダール、ヘンリー・ミラー、チャールズ・チャップリン、アンドレ・マルローをはじめ、さまざまなジャンルの人々に大きな影響を与えている。
谷川渥 (タニガワアツシ)
谷川 渥(たにがわ・あつし)
美学者。東京大学大学院博士課程修了。文学博士。主な著書に『形象と時間』、『美学の逆説』、『鏡と皮膚』、『新編 表象の迷宮』、『見ることの逸楽』、『文学の皮膚』、『幻想の地誌学』、『図説・だまし絵』、『イコノクリティック』、『廃墟の美学』、『美のバロキスム──芸術学講義』、『シュルレアリスムのアメリカ』、『肉体の迷宮』、『新編 芸術をめぐる言葉』、『書物のエロティックス』、『幻想の花園』、『芸術表層論──批評という物語』など。主な訳書にピエール=マクシム・シュール『想像力と驚異』、エルンスト・ゴンブリッチ『棒馬考』(共訳)、ユルギス・バルトルシャイティス『鏡』、クリスティーヌ・ビュシ=グリュックスマン『見ることの狂気』、アンドレ・ブルトン『魔術的芸術』(共訳)、エリー・フォール『美術史4 近代美術(Ⅰ)』(共訳)など。
水野千依 (ミズノチヨリ)