書籍詳細
内容紹介
先史時代から近代に至る造形芸術の歴史と、その内に生き生きと脈打つ形態の精神とを、さながら壮麗な長編叙事詩のごとく、詩情豊かに描き出し、比類なく美しい文学作品とまで評される、不朽の名著の待望の邦訳。ジャン=リュック・ゴダールの名画『気狂いピエロ』や、ヘンリー・ミラーの大作『薔薇色の十字架』での引用、またチャールズ・チャップリンが愛読していたことでも夙に名高い、奇跡的書物。緒言=ヘンリー・ミラー。
著者紹介
エリー・フォール (エリーフォール)
1873-1937。フランスの評論家・美術史家。高校時代にアンリ・ベルクソンの教えを受け、のちの自らの思想を決定づけるほどの多大な影響を受ける。医師として身をたてる一方、独学で美術評論の世界に入る。代表作『美術史』をはじめとする、その特異な美術理論は、ジャン=リュック・ゴダール、ヘンリー・ミラー、チャールズ・チャップリン、アンドレ・マルローをはじめ、さまざまなジャンルの人々に大きな影響を与えている。
篠塚千惠子 (シノヅカチエコ)
1948年大分県生まれ。武蔵野美術大学教授。早稲田大学大学院文学研究科博士後期課程単位取得満期退学。博士(文学)。横浜美術短期大学、東北芸術工科大学を経て現職。
著書に、『世界美術大全集 西洋編4 ギリシア・クラシックとヘレニズム』(小学館、1995年、共著)、『世界美術大全集 西洋編3 エーゲ海とギリシア・アルカイック』(小学館、1997年、共著)、『死者を記念する――古代ギリシアの墓辺図研究――』(中央公論美術出版、2017年)、訳書に、ジョーン・R・マーテンス『メトロポリタン美術全集2 古代ギリシア・ローマ』(福武書店、1987年)、ジュゼッピーナ・チェルッリ・イレッリ、青柳正規他編『ポンペイの壁画1・2』(岩波書店、1991年、共訳)、エリー・フォール『美術史1 古代美術』(国書刊行会、2002年)、スーザン・ウッドフォード『古代美術とトロイア戦争物語』(ミュージアム図書、2011年、共訳)などがある。