書籍詳細
内容紹介
供奉を引き連れての狩りの途中、閉ざされた谷に一人迷い入ったペルシアの王は、デミウルゴスたる老翁に出会う。谷間のミクロコスモス的空間の進化をつかさどる高次の存在となった王は、快楽をもたらそうとするが……(『ペルシアの王』)。イギリス・日本・アメリカで数学教師を務めていた謎の作家ヒントンの形而上学的物語。他に、『第四の次元とは何か』『平面世界』を収録。
著者紹介
チャールズ・ヒントン (Charles Howard Hinton)
(1853年ー1907年)イギリス生まれ。オックスフォード大学卒業後、教職に就く。1887年に来日して私塾で教える。1893年にプリンストン大学で数学講師となり、その後は移籍しつつ、ワシントンD.C.で死去。「四次元」概念などを駆使したSF的作品で、ブラックウッドやラヴクラフト、ボルヘスなど後続の作家たちに強い影響を及ぼした。
宮川雅 (ミヤカワタダシ)
法政大学教授