書籍詳細
内容紹介
民俗学・歴史学の碩学であったポーランドの大貴族による、『千夜一夜物語』の如く多彩に、『デカメロン』の如く妖しく展開される回教徒の姉妹と一人の男のエロスとオカルトに満ちた長編枠物語。戦後ロジェ・カイヨワによって再発見された世紀の奇書!
著者紹介
J.ポトツキ (ヤンポトツキ)
1761年~1815年。ポーランドの大貴族の家系に生まれる。フランス語で小説を書き、ネルヴァルなどに強い影響を与える。『サラゴサ手稿』はカイヨワやツヴェタン・トドロフによって取り上げられ、幻想文学の古典としての地位を確立した。
工藤幸雄 (クドウユキオ)
1925年~2008年。東京大学仏文学科卒業。多摩美術大学教授を務めた。著書に、『ぼくの翻訳人生』(中公新書)、『不良少年』(思潮社)、訳書にポトツキ『サラゴサ手稿』(国書刊行会)、『シュルツ全集』(新潮社)などがある。