12か月の本

ゴガツノホン

5月の本

西崎憲 編
三島由紀夫/寺田寅彦/小山いと子/萩原朔太郎/吉屋信子/江戸川乱歩/尾崎翠/レオノーラ・カリントン 他著
澁澤龍彦 他訳

発売日 2025/03/17

判型 B6変型判   ISBN 978-4-336-07738-7

ページ数 296 頁   Cコード 0090

定価 3,080円 (本体価格2,800円)

シリーズ: 12か月の本 (じゅうにかげつのほん)
時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉―― 12か月のうちの〈ひと月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。 四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。

【内容紹介】

時代も場所もまったく異なる文学作品たちをつなぐテーマは〈12か月〉――

12か月のうちの〈5月〉をテーマに古今東西の小説・詩歌・随筆を集めたアンソロジー。
四季をあじわい、あの作品といま同じ季節を生きるよろこびをつくる本。シリーズ全12巻。

装丁:岡本洋平(岡本デザイン室)

【著者紹介】

西崎憲 (ニシザキケン)

翻訳家、作家、アンソロジスト。訳書にコッパード『郵便局と蛇』、『ヘミングウェイ短篇集』、『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』など。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』、『蕃東国年代記』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』『本の幽霊』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある。

三島由紀夫 (ミシマユキオ)

小説家、劇作家。一九二五年生。小説に「豊饒の海」、戯曲集に「近代能楽集」など。一九七〇年没。

寺田寅彦 (テラダトラヒコ)

物理学者、随筆家。一八七八年生。夏目漱石に英語と俳句を学んだ。随筆集に「柿の種」「天災と国防」など。一九三五年没。

小山いと子 (コヤマイトコ)

小説家。一九〇一年生。尾崎翠らが寄稿していた女性文芸誌「火の鳥」同人。社会派としても知られ、小説に直木賞受賞作の「執行猶予」、「海は満つることなし」など。一九八九年没。

萩原朔太郎 (ハギワラサクタロウ)

1886(明治19)年11月1日群馬県前橋市生まれ。父は開業医。旧制前橋中学時代より短歌で活躍。旧制第五、第六高等学校いずれも中退。上京し慶応大学予科に入学するが半年で退学。マンドリン、ギターを愛好し音楽家を志ざす。挫折し前橋に帰郷した1913年、北原白秋主宰の詩歌誌『朱欒』で詩壇デビュー。同誌の新進詩人・室生犀星と生涯にわたる親交を結ぶ。山村暮鳥を加え人魚詩社を結成、機関誌『卓上噴水』を発行。1916年、犀星と詩誌『感情』を創刊。1917年第1詩集『月に吠える』を刊行し、詩壇における地位を確立する。1925年上京し、東京に定住。詩作のみならずアフォリズム、詩論、古典詩歌論、エッセイ、文明評論、小説など多方面で活躍し、詩人批評家の先駆者となった。1942年5月11日没。

吉屋信子 (ヨシヤノブコ)

1896年~1973年。新潟県生まれ。新聞や女性向けの雑誌に数多くの作品を発表し、主に大衆小説および少女小説の分野で多大な読者の支持を得る。1920年に刊行された『花物語』は“女学生のバイブル”といわれベストセラーとなった。戦後は新たな境地をひらき、52年には『鬼火』で第四回日本女流文学者賞を受賞。67年、菊池寛賞を受賞。大正から昭和へかけての文学史上にひとつの地位を築いた。著書に、『花物語』『あの道この道』『わすれなぐさ』『徳川の夫人たち』『女人平家』その他多数。

江戸川乱歩 (エドガワランポ)

小説家。一八九四年生。小説に「人間椅子」「お勢登場」「芋虫」など。一九六五年没。

尾崎翠 (オサキミドリ)

小説家。一八九六年生。小説に「アップルパイの午後」「第七官界彷徨」など。一九七一年没。

レオノーラ・カリントン (レオノーラ・カリントン)

(Leonora Carrington)シュルレアリスト、画家、彫刻家、小説家。一九一七年イングランドに生まれる。一七歳で社交界デビューするが、父の反対を押し切り美術の道へ進み、フランス、メキシコで活躍した。小説に「恐怖の館」「卵型の貴婦人」「耳ラッパ」など。二〇一一年没。

澁澤龍彦 (シブサワタツヒコ)

1928-1987年。フランス文学者、作家。代表作に『唐草物語』、『高丘親王航海記』、作品集成に「澁澤龍彦全集」、「澁澤龍彦翻訳全集」(共に河出書房新社)など。