タカラトユメトマボロシト

宝と夢と幻と

ソロモンの秘宝を追いつづけた男、宮中要春の残影  

西田茂雄 写真
古川順弘 文

発売日 2024/10/25

判型 A5変型判   ISBN 978-4-336-07683-0

ページ数 224 頁   Cコード 0023

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

【内容紹介】

◆『月刊ムー』編集長・三上丈晴氏、推薦!!
「探し求めること自体に価値がある。人生、生き様、そして死に様。真っすぐに生きた人間が、かつて剣山にいた。」

1,995メートルの標高をもつ四国第二の高峰、剣山。昭和初頭、この山をめぐって、こう主張する者が現れる。「剣山には、古代イスラエルの王ソロモンがかつて手にしていた秘宝が埋まっている」この怪説を信じて、昭和30年代からおよそ20年にわたり、剣山の山頂に泊まり込んで秘宝発掘に挑みつづけた孤高の男がいた。その男の名は、宮中要春(みやなかとしはる)。彼はなぜ「ソロモンの秘宝」に憑かれ、無謀な発掘をはじめたのか。そして、なぜ20年もそれを続けることができたのか。そしてまた、その挑戦はどのような終幕を迎えたのか。
青春時代に宮中要春の姿を追った徳島在住の写真家・西田茂雄が遺した貴重な写真100枚とともに、ひたすらに夢を追いつづけた求道者がたどった衝撃の軌跡を明らかにし、山巓にほとばしった情熱を活写する!

【著者紹介】

西田茂雄 (ニシダシゲオ)

写真家。1950年、徳島県多家良村八多(現・徳島市八多町)に生まれる。18歳で上京。1970年、東京写真専門学院を卒業後、週刊誌の契約カメラマンに。1972年、徳島にUターン。以後、徳島を拠点にフリーランスの写真家として活躍。『朝日新聞』四国版に連載された早坂暁「四国往還記」(1991年1月~1993年4月)の写真を担当して注目される。写真塾「西田茂雄塾」を主宰。日本写真家協会会員。2023年、逝去。享年73。
写真集に『阿波の面魂』(1996年)、『吉野川第十堰』(山と溪谷社、2003年/写真塾塾生との合作)などがある。また、『とくしまの祭り』(徳島新聞社、1983年)、『文化誌日本 徳島県』(講談社、1984年)、『阿波の農村舞台』(阿波のまちなみ研究会、1992年)、『中国観音霊場巡礼の旅』(山と溪谷社、2004年)、瀬戸内寂聴『モラエス恋遍路』(実業之日本社、2009年)などの写真を担当。1993年、『阿波の農村舞台』で徳島県出版文化賞を受賞。2012年、徳島の民俗芸能を写真で広く一般に紹介してきた功績により、とくしま芸術文化賞を受賞。

古川順弘 (フルカワノブヒロ)

文筆家・編集者。1970年、神奈川県生まれ。早稲田大学第一文学部卒。出版社勤務を経てフリーランスに。
著書に『人物でわかる日本書紀』(山川出版社)、『仏像破壊の日本史』(宝島社)、『紫式部と源氏物語の謎55』(PHP研究所)、『京都古社に隠された歴史の謎』(ウェッジ)など。