セイヨウブンガクテーマ・モチーフジテン

西洋文学テーマ・モチーフ事典

ホルスト・S・デムリヒ/イングリッド・G・デムリヒ 著
川東雅樹 訳

発売日 2024/06/25

判型 A5判   ISBN 978-4-336-07476-8

ページ数 680 頁   Cコード 0098

定価 13,200円 (本体価格12,000円)

【内容紹介】

光、狂気、偶然、黙示録、ファム・ファタール――
言語空間に息づく広大な座標系

古来よりいかなる主題が物語を駆動し、その伝統はいかに新しく変奏されてきたのか。160余の文学テーマ・モチーフを扱い、およそ1,800の作家、3,500の文学作品を例示しながら、その機能、特徴、歴史的変遷を詳説する。研究と創作のための必携書。

〈テーマとモチーフは文学作品の基礎である。その位置や配置、相関関係、反復と変奏が広大な座標系を作りあげる。[……] 国も違えば、活動した時代も大きく異なる作家たちが、テーマとなった典型的人物やその人物たちの成長段階、かれらの人生の節目に割りあてられた出来事、そしてモチーフやモチーフセットをとりあげ、掘り下げ、新たに組み上げてきた。[……] [その過程で] 作家は意識的にも無意識的にも、社会習慣となった伝達方法や思考様式を受けつぎ、文学の伝統との対話を構築する。〉(序文より)

装丁:山田英春

【著者紹介】

ホルスト・S・デムリヒ (ホルスト・S・デムリヒ)

1930年-2021年。ドイツ東部・ザクセン州パウザ生まれ。ドイツ文学・比較文学研究者。1947年にソビエト支配を逃れて西ドイツに逃亡。1953年に米国に渡り、シカゴ大学でドイツ文学の博士号を得た。デトロイトのウェイン州立大学、フィラデルフィアのペンシルバニア大学で比較文学・ドイツ文学を講じた。妻のイングリッドと共に、主題研究で多くの論文ならびに著書を執筆し、中でも『西洋文学テーマ・モチーフ事典』は世界の多くの学生によって読まれている。

イングリッド・G・デムリヒ (イングリッド・G・デムリヒ)

1936年-2018年。米国・ニューヨーク州オールバニ生まれ、ドイツ系アメリカ人。テーマ研究・比較文学研究者。1970年にウェイン州立大学でフランス文学の博士号を取得し、フィラデルフィアのドレクセル大学で30年間教鞭をとった。夫のホルストと同様、主題研究で多くの論文ならびに著書を共同執筆した。

川東雅樹 (カワヒガシマサキ)

1953年大阪生まれ。ドイツ文学研究者。1976年北海道大学文学部独文科卒。1980年同大学院博士課程中退。2019年まで秋田大学教育文化学部教授。訳書に、ナターシャ・ヴォーディン『彼女はマリウポリからやってきた』(白水社)。