未来の文学 19

ウミノクサリ

海の鎖

ガードナー・R・ドゾワ 他著
伊藤典夫 訳

発売日 2021/06/25

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-05325-1

ページ数 336 頁   Cコード 0397

定価 2,860円 (本体価格2,600円)

シリーズ: 未来の文学 (ミライノブンガク)
失われたSFを求めて――60~70年代の幻の傑作SF、その中でも本邦初紹介の作品を中心に厳選したSFファン待望の夢のコレクション。「新たな読者の視線を浴びるとき、幻の傑作たちはもはや幻ではなくなり、真の〈未来の文学〉として生まれ変わるだろう」(若島正)

【内容紹介】

最後の危険なアンソロジーがついに登場!
〈異邦の宇宙船が舞い降りた……何かが起こる、
誰も逃げられない……少年トミーだけは気づいていた〉
破滅SFの傑作として名高い表題作のほか、
日本を代表するSF翻訳家:伊藤典夫が独自の審美眼で精選した全8篇。
これにて〈未来の文学〉シリーズ完結。

アンソロジー〈未来の文学〉第三弾は、長年「自ら見いだして気に入った作品のみ」を翻訳してきた伊藤典夫が厖大な短篇群から厳選した真の傑作集。異星人による侵略を少年の視点から緻密かつ鮮烈に描いた、知られざる傑作として名高いドゾワの表題作のほか、 “世界第八の不思議”に出会った忘れがたき一夜をノスタルジックに語る名品、ファーマー「キング・コング墜ちてのち」、宇宙からもたらされた未知の文明をめぐる葛藤の物語、ジョーンズ「神々の贈り物」、〈神の高速道〉の秘密に挑んだ者たちが見た目眩くヴィジョン! 華麗な文体で彩られたハリスン「地を統べるもの」、宇宙船にひそむ謎の存在との対決がサスペンスフルに展開するナース「偽態」、心優しい異星人が“ショウほど素敵な商売はない”ことを発見する涙ぐましいコメディ、モレッシイ「最後のジェリー・フェイギン・ショウ」、2045年核時代の到来百年祭でアメリカが計画したイベントとは……オールディスの問題作「リトルボーイ再び」、核戦争を生きのびた人々を待ち受ける極寒の世界――ヒューゴー賞受賞の名作、ポール「フェルミと冬」の全8篇を収録。

【著者紹介】

ガードナー・R・ドゾワ (ガードナードゾワ)

伊藤典夫 (イトウノリオ)

1942年生まれ。英米文学翻訳家。訳書にディレイニー『アインシュタイン交点』、ヴォネガット『猫のゆりかご』、オールディス『地球の長い午後』(以上ハヤカワ文庫SF)など。