【内容紹介】

宗教心を１０段階に分け、心の深展を論究し、最終段階（密教）の扉を開く。天長年間（８２４〜８３４）、淳和天皇の勅令により提出された教義書『秘蔵宝鑰』。真言密教の開祖・空海が到達した密教の奥義であり、空海自身の精神遍歴をまとめたものでもある『秘蔵宝鑰』をわかりやすく解説。本書の内容は、ＮＨＫラジオ「宗教の時間」で、２００８年４月から２００９年３月まで、１年間にわたって放送されたものである。書籍化にあたり小見出しを付け、関連する１２のテーマのコラムを加えた。

【著者紹介】

福田亮成 （フクダリョウセイ）

真言宗智山派成就院長老。仏教学者。文学博士。1937年、東京都生まれ。東洋大学文学部仏教学科卒業。大正大学名誉教授、種智院大学客員教授、川崎大師教学研究所所長。著書に『理趣経の研究　その成立と展開』（国書刊行会）『空海思想の探究』（大蔵出版）ほか多数。