ダフォディルノハナ
ダフォディルの花
ケネス・モリス幻想小説集
ケネス・モリス 著
館野浩美/中野善夫 訳
発売日 2020/09/17
判型 四六判 ISBN 978-4-336-06677-0
ページ数 520 頁 Cコード 0097
定価 4,180円 (本体価格3,800円)
【内容紹介】
ル゠グウィンがトールキンやエディスンと並べ、名文家として名を挙げた、ケルトの魔法を歌う詩人にして神智学者である作家、ケネス・モリス。ダンセイニよりも神秘主義的と評されるその幻想小説を百年の時を経て集成した本邦初の単行本。
人は誰も宇宙の根源的な霊の一部、天の炎を内に秘めており、いつかその源に還るまで、魂を進化させることが人間の使命である――
東西の神話や伝説、音楽や色彩、動植物や鉱石、天の神秘と豊饒なる大地に題材を得て、詩情に満ちた文体で綴られた、読むことがそのまま喜びであるような体験を与えてくれる29の幻想物語。
装幀 白座
装画 林由紀子「夜明けに開く薔薇」
【著者紹介】
ケネス・モリス (ケネス・モリス)
1879年、ウェールズ生まれの詩人・作家・神智学者。1908年アメリカに渡り、神智学コミュニティで歴史と文学を教えながら、詩、論文、小説等を執筆する。ウェールズの伝承物語マビノギオンを題材とした長編 The Fates of the Princes of Dyfed と Book of the Three Dragons 、トルテカ神話を基にした The Chalchiuhite Dragon 、そして東西の神話や伝説に独自の解釈を加えた短編は古典的ファンタジーとして評価が高い。晩年はウェールズに戻り、1937年に逝去。
館野浩美 (タテノヒロミ)
一九七二年神奈川県生まれ。翻訳者。自身のウェブサイト影青書房(http://far-blue.com/)でフィオナ・マクラウド、ケネス・モリス等のケルト幻想文学の翻訳を公開中。訳書にサーバン『人形つくり』(国書刊行会)、共訳書にケネス・モリス『ダフォディルの花』、ジーン・ウルフ『ピース』(以上国書刊行会)がある。
中野善夫 (ナカノヨシオ)
1963年アメリカ合衆国テキサス州生まれ。立教大学理学研究科博士課程修了(理学博士)。英米幻想小説研究翻訳家。主な訳書に、ヴァーノン・リー『教皇ヒュアキントス』、ロード・ダンセイニ『ウィスキー&ジョーキンズ』、F・マクラウド/W・シャープ『夢のウラド』、J・B・キャベル『ジャーゲン』、J・K・ジェローム『骸骨』(いずれも国書刊行会)など。共訳書に、ロード・ダンセイニ『世界の涯の物語』(河出文庫)、ケネス・モリス『ダフォディルの花』(国書刊行会)などがある。