カフウトセンソウ

荷風と戦争

断腸亭日乗に残された戦時下の東京  

百足光生 著

発売日 2020/03/19

判型 四六判   ISBN 978-4-336-06573-5

ページ数 440 頁   Cコード 0021

定価 3,960円 (本体価格3,600円)

【内容紹介】

作家永井荷風の「断腸亭日乗」の昭和15年から20年3月までの記録を元に戦時下の東京を描き尽くす。戦争、世相、食糧事情、風俗譚、文学活動と多岐にわたる視点で甦らせた東京のあの頃。
荷風は何をしていたのか、荷風は何を考えていたのか、荷風は何を食べていたのか、荷風はどんな女を抱いたのか、荷風は何を書き続けていたのか。戦後の「荷風ブーム」はなぜ可能だったのか。谷崎潤一郎をはじめとして多彩な交遊関係はいかに築かれたのか。『濹東綺譚』以後、作品を発表しようとしない荷風は何をしていたのか。
本書は浩瀚な文献を駆使して、数々の疑問に答えて、ある時代の相貌を鮮やかに浮かびあがらせる。

【著者紹介】

百足光生 (モモタリミツオ)

1949年生まれ。宮城県仙台第一高等学校を経て、明治大学文学部史学地理学科日本史専攻卒。
 月刊総合誌の編集者を経て、編集プロダクションを設立、企業の広報誌、社内報の編集に従事。この間単行本の企画執筆に携わる。
 呉光生名義による著書に『大江戸ビジネス社会』(小学館文庫)、高橋敏夫(早稲田大学教授)との共著『藤沢周平と江戸を歩く』(光文社)。執筆に携わった単行本には、江戸文化歴史検定公式テキスト『大江戸見聞録』、原田信男編『江戸の食文化』(いずれも小学館)等。