叢書江戸文庫 34

オンデマンド版

ウキヨゾウシカイダンシュウ

浮世草子怪談集

木越治 校訂

発売日 2013/11/20

判型 四六判   ISBN 978-4-336-05673-3

ページ数 352 頁   Cコード 3393

定価 7,700円 (本体価格7,000円)

シリーズ: 叢書江戸文庫
江戸文化を江戸文化たらしめ、近世文学を近世文学たらしめているのは、けっして限られた天才たちとその作品群ではなく、逆にマイナーの位置に甘んじつつ、時代や社会と密着するなかで膨大な作品や資料を遺していったマイナー作家、作品群ではないだろうか。すぐれた文学的効果をあげながらも埋もれようとしている作家、作品を現在の視点で精選し、江戸期本来の価値観に基づいて新しく読者に提供する画期的翻刻叢書。

【内容紹介】

讃州室崎では雨が降ると何処からともなく鐘の音が響き出す。これを怪しむ村人たちがやがて目にした怪異とは……。数多い怪談物浮世草子の中から「多満寸太礼」「和漢乗合船」「金玉ねぢぶくさ」の3篇を収録。

オンデマンド版変更箇所・・・・・・上製函入より上製に変更。月報は巻末に付す。

【著者紹介】

木越治 (キゴシオサム)

一九四八年石川県生まれ。東京大学大学院博士課程中退。現在、金沢大学名誉教授。専攻、日本古典文学。
上田秋成・井原西鶴等の近世小説に関する論文を発表するほか、落語・講談などの話芸の研究、また、明治期の国文学者及び美術史家藤岡作太郎に関する研究に従事。
著書に『秋成論』(ぺりかん社、一九九五年)、『講談と評弾』(八木書店、二〇一〇年)、編著に『新日本古典文学大系 本朝水滸伝 紀行 三野日記 折々草』(岩波書店、一九九二年、共編)、『叢書江戸文庫 浮世草子怪談集』(国書刊行会、一九九四年)、『秋成文学の生成』(森話社、二〇〇八年、共編)、『上田秋成研究事典』(笠間書院、二〇一六年)、など。