ヒア

HERE ヒア

リチャード・マグワイア 著
大久保譲 訳

発売日 2016/11/02

判型 B5変型判   ISBN 978-4-336-06073-0

Cコード 0079

定価 4,400円 (本体価格4,000円)

【内容紹介】

窓と作りつけの暖炉のほかには何もない部屋、左上には2014年という数字。ページをめくると、1957・1942・2007……と様々な年代の同じ空間が現れ、さらに異なった年代の断片が共存・混在していく。そして紀元前30億50万年から22175年まで、ある家族の記憶の数々が地球の歴史と一体となって圧倒的なビジュアルで奏でられていく――リチャード・マグワイア『ヒア』はある部屋の一角の物語であり、地球の黎明期から遥かな未来まで、この空間で起こる無数の出来事の物語である。コミック形式の画期的なヴィジョンの完成形として、このジャンルの最大の発明家の一人が送りだす、まったく新しい文学、究極のグラフィック・ノヴェル/アート・ブック、そして深遠なる哲学の書にして驚異の書物がついに登場! *日本版特別附録:1989年オリジナル版・2000年版「ヒア」と、クリス・ウェアのエッセイなどを収録。

【著者紹介】

リチャード・マグワイア

1957年ニュージャージー州生まれ。イラストレーター、グラフィック・デザイナー、コミック・ブック・アーティスト、ミュージシャン。〈ニューヨーカー〉に定期的に寄稿しているほか、〈ニューヨーク・タイムズ〉〈マクスウィーニーズ〉〈ル・モンド〉〈リベラシオン〉などに作品を掲載。オムニバス映画『ルールーとその他の狼たち』(2003)と『暗闇の恐怖(たち)』(2007)のそれぞれの一部で脚本・監督、また独自の玩具シリーズのデザインを手がける。バンド〈リキッド・リキッド〉の創立メンバー・ベーシストでもある。6ページのコミック「ヒア」は、1989年コミック誌〈ロウ〉に登場するや、たちまちコミックというメディアの可能性を広げる革新的な作品として評価された。「ヒア」のフルカラー拡大版である本書で2016年アングレーム国際漫画フェスティバル最優秀作品賞を受賞。

大久保譲 (オオクボユズル)

1969年生まれ。著書に『知の教科書 批評理論』(共著、講談社)、訳書にデイヴィッド・マドセン『グノーシスの薔薇』(角川書店)、シオドア・スタージョン『ヴィーナス・プラスX』(国書刊行会)など。