ブッテンニミミヲスマセ、ボサツヲマネビ、トモニイキル
仏典に耳を澄ませ、菩薩を学び、共に生きる
菅沼晃 著
発売日 2016/07/15
判型 四六判 ISBN 978-4-336-06009-9
ページ数 372 頁 Cコード 0015
定価 3,300円 (本体価格3,000円)
【内容紹介】
「先生、この問題について、仏教ではどうすればいいですか?」
「じゃあ、お釈迦さまやお弟子さんのことばを聴いて、一緒にマネしてみましょう!」
「このままでは仏教は亡びる」では、明治期の在家仏教者・井上円了の手紙を読んで、いつの時代にも「このままでは仏教は亡びる」という危機意識をもった人があらわれたからこそ仏教は復興され更新されてきたことを確かめましょう。
「経典に学ぶ」では、経典の一節に耳を傾け、自分をなくしてひたすら聴き、身近なことや社会問題に対して仏教徒はどのように望めばいいのか、一緒に考えていきましょう。最後に、仏教が生まれたインドはヒンドゥー教の国ですが、その国では仏教のことをどう思っているのか、お話しします。
「在家菩薩を学(まね)ぶ」では、出家していない私たちのお手本として、在家菩薩について見ていきましょう。特に『維摩経』の主人公・維摩居士に注目して、一緒に学(まね)びましょう。最後に、維摩居士への質問役・文殊菩薩についてお話しします。
「不殺生・共生の思想」では、仏教徒にとってもっとも重要な考え方「不殺生・共生」について見ていきましょう。お釈迦さまはどのような態度で戦争に望まれたのか、非暴力主義の代表者ガーンディーやキング牧師はどのように行動したのか、あるいは明治期の仏教徒の反戦運動を通して、仏教徒は戦争を代表とする暴力にどのように対処すべきなのかを考えます。
市民社会の宗教=仏教について、著者が優しく語りかける、講演録&エッセイ集。
【著者紹介】
菅沼晃 (スガヌマアキラ)
1934年、群馬県生まれ。
1962年、東洋大学大学院博士課程中退。
1974年、「入楞伽経の思想史的研究」で文学博士。
東洋大学文学部印度哲学科教授、同短期大学学長を経て、1991-1994年、第35代東洋大学学長。
2005年、定年退任、同大学名誉教授。
2016年4月、逝去。
著書に、『ヒンドゥー教』(評論社)、『インド神話伝説辞典』(東京堂出版)、『釈迦のことば』『栄西・白隠のことば』(以上、雄山閣出版)、『サンスクリット講読 インド思想篇』『新・サンスクリットの基礎』(以上、平河出版社)、『ブッダとその弟子89の物語』『ブッダの悟り33の物語』(以上、法藏館)、『維摩経をよむ』(NHKライブラリー)、『釈迦の説話に耳を澄ませてみませんか』(河出夢新書)、『モンゴル仏教紀行』(春秋社)、『ドラマ維摩経』『道元が叱る』(以上、佼成出版社)『誰でもわかる維摩経』(大法輪閣)などがある。