カイケンシタンゲサゼンアラワル

怪剣士丹下左膳あらわる

剣戟と妖艶美の画家・小田富弥の世界  

小田富弥 画
松本品子 編

発売日 2014/12/19

判型 AB判   ISBN 978-4-336-05867-6

ページ数 140 頁   Cコード 0071

定価 3,080円 (本体価格2,800円)

【内容紹介】

小田富弥は明治28年(1895)岡山に生まれ、関西を代表する日本画家と称された北野恒富に若干17歳で入門。研鑽を重ね、大衆文学の開花とともに、日本画の素養をもとに挿絵画家として大活躍した。
百花繚乱の大衆文芸黄金時代は挿絵画の黄金時代でもあり、その活躍ぶりは東の岩田専太郎、西の小田富弥と称され絶大なる人気を誇ることとなる。
特に、一世を風靡した林不忘『大岡政談』では隻眼隻手のニヒルな怪剣士「丹下左膳」のビジュアル・イメージを創造し、また時代小説の新ジャンルとして登場した「股旅もの」では三度笠に縞合羽という渡世人の姿をも作り上げて新境地を開き、後の挿絵、映画、漫画にまで大きな影響を与えることとなった。
本書はその小田富弥の画業の軌跡を毛筆の躍動感あふれる原画を中心に初集成し、いまだにオールドファンの熱い支持を集めるその魅力を詳細資料とともに紹介した一冊である。

【著者紹介】

小田富弥 (おだとみや)

(1895年~1990年)

松本品子 (マツモトシナコ)

女子美術大学芸術学部卒業。弥生美術館学芸員。編著書に『高畠華宵 大正・昭和レトロビューティー』(河出書房新社)、『岩田専太郎 挿絵画壇の奇才』(河出書房新社)など。