宗教学名著選 2

ヒカクシュウキョウガクノタンジョウ

比較宗教学の誕生

宗教・神話・仏教  

フリードリヒ・マックス・ミュラー 著
松村一男/下田正弘 監修
山田仁史/久保田浩/日野慧運 訳

発売日 2014/10/05

判型 A5判   ISBN 978-4-336-05689-4

ページ数 648 頁   Cコード 0314

定価 7,480円 (本体価格6,800円)

シリーズ: 宗教学名著選 (シュウキョウガクメイチョセン)
近代宗教学が誕生した19世紀後半以降、我々は「宗教」という言葉で何を掴もうとしたのか。 一方で「宗教」という言葉が覆い隠してしまったものとは何か。 19世紀後半から20世紀半ばにかけて「近代的宗教概念」を成立させた最重要文献の中で、その重要性を認められながらもこれまで翻訳がなかったもの、抄訳、重訳であったものをすべて新たに訳し下ろし、収録する。 「宗教」という言葉そのものの再考をせまる一大叢書。 編集委員/島薗進・鶴岡賀雄・山中弘・松村一男・深澤英隆・奥山倫明・江川純一 企画協力/南山宗教文化研究所

【内容紹介】

宗教研究にはじめて「比較」という方法を取り入れ近代宗教学の祖となったミュラー。宗教学を学ぶものがつねに参照すべき文献としてあまりにも有名な代表作『宗教学序説』をはじめ、神話研究の古典である『比較神話学』、当時の東洋研究の水準を示す仏教関係の論文など全8篇を収録。

【著者紹介】

フリードリヒ・マックス・ミュラー (フリードリヒ・マックス・ミュラー)

1823年ドイツ、デッサウに生まれる。ライプツィヒ大学、ベルリン大学、パリ大学を経てイギリスに渡り、オックスフォード大学教授となる。1900年オックスフォードにて没。『リグ・ヴェーダ』テキストの校訂や宗教学、仏教学、比較神話学などの新分野の開拓者、そして『東方聖典叢書』の編纂者などの多彩な学術的活動により19世紀イギリスにおいて極めて著名であった。

松村一男 (マツムラカズオ)

1953年千葉県生まれ。1986年東京大学大学院人文科学研究科満期退学。和光大学教授。主な著書に『神話思考Ⅰ』『神話思考Ⅱ』(言叢社)、『女神の神話学』(平凡社)、『神話学入門』(講談社学術文庫)など。

下田正弘 (シモダマサヒロ)

1957年福岡県生まれ。1989年東京大学大学院人文科学研究科満期退学、1993年、博士(文学)(東京大学)。現在、東京大学教授。主な著書に『涅槃経の研究』(春秋社)、編著に『新アジア仏教史』1―4巻(佼成出版社)、『シリーズ大乗仏教』全10巻(春秋社)など。

山田仁史 (ヤマダヒトシ)

1972年宮城県生まれ。2003年ミュンヘン大学民族学・アフリカ学研究所にてDr.phil.(哲学博士)学位取得。東北大学大学院文学研究科准教授。共編著に、『神の文化史事典』(白水社)、『アジアの人類学』(春風社)、『水・雪・氷のフォークロア』(勉誠出版)。

久保田浩 (クボタヒロシ)

1965年島根県生まれ。2003年ドイツ連邦共和国テュービンゲン大学にてDr. phil. (Religionswissenschaft) 取得。明治学院大学国際学部教授。主な著書にReligionswissenschaftliche Religiosität und Religionsgründung, Frankfurt am Main、Religion and National Identity in the Japanese Context, Münster(共編著)、The Study of Religion under the Impact of Fascism, Leiden(共著)、『宗教とファシズム』(共著、水声社)など。

日野慧運 (ヒノエウン)

1981年生まれ。2014年、東京大学大学院人文社会系研究科博士課程単位取得退学。現在、東京大学特任研究員。