ピース

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ジーン・ウルフ 著
西崎憲/館野浩美 訳

発売日 2014/01/25

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-05788-4

ページ数 368 頁   Cコード 0097

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

【内容紹介】

アメリカ中西部の町に住む老人ウィアは静かに回想する、自分の半生を、過去の不思議な出来事を、説明のつかない奇妙な事件を……時間と空間を錯綜して語られる、魅惑と謎に満ちた物語の数々。邯鄲の夢と幽霊の館、千夜一夜物語とアイルランド神話、死者を縛める書と聖ブレンダンと猫と鼠の王、腕のない女と石化する薬剤師――『ケルベロス第五の首』『デス博士の島その他の物語』の巨匠、ウルフが魔術的技巧で綴る究極の幻想文学が約40年の時を経てついに邦訳。

【著者紹介】

ジーン・ウルフ (ジーンウルフ)

1931年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。兵役に従事後、ヒューストン大学の機械工学科を卒業。1972年から「Plant Engineering」誌の編集に携わり、1984年にフルタイムの作家業に専心するまで勤務。1965年、短篇「The Dead Man」でデビュー。以後、「デス博士の島その他の物語」(1970)「アメリカの七夜」(1978)などの傑作中短篇を次々と発表、70年代最重要・最高のSF作家として活躍する。その華麗な文体、完璧に構築され尽くした物語構成は定評がある。80年代に入り〈新しい太陽の書〉シリーズ(全5部作)を発表、80年代において最も重要なSFファンタジイと賞される。現在まで20冊を越える長篇・10冊以上の短篇集を刊行している。

西崎憲 (ニシザキケン)

翻訳家、作家、アンソロジスト。訳書に『郵便局と蛇』コッパード、『ヘミングウェイ短篇集』、『青と緑 ヴァージニア・ウルフ短篇集』(亜紀書房)など。著書に第十四回ファンタジーノベル大賞受賞作『世界の果ての庭』、『蕃東国年代記』『未知の鳥類がやってくるまで』『全ロック史』『本の幽霊』など。フラワーしげる名義で歌集『ビットとデシベル』『世界学校』。電子書籍や音楽のレーベル〈惑星と口笛〉主宰。音楽家でもある。

館野浩美 (タテノヒロミ)

一九七二年神奈川県生まれ。翻訳者。自身のウェブサイト影青書房(http://far-blue.com/)でフィオナ・マクラウド、ケネス・モリス等のケルト幻想文学の翻訳を公開中。訳書にサーバン『人形つくり』(国書刊行会)、共訳書にケネス・モリス『ダフォディルの花』、ジーン・ウルフ『ピース』(以上国書刊行会)がある。