ゴシック叢書

ダイリセキノボクシン

大理石の牧神  

ナサニエル・ホーソーン 著
島田太郎/三宅卓雄/池田孝一 訳

発売日 1984/01/01

判型 A5変型判   ISBN 978-4-336-02763-4

ページ数 222 頁   

定価 2,200円 (本体価格2,000円)

シリーズ: ゴシック叢書
《理性の世紀》18世紀の後半、確実なるものの瓦解を背景に、恐怖とサスペンス、夢とロマンスは、文壇主流からは貶められながらも、今日に至るまで全西欧の文学的感性の在り方を大きく規定してきた。以後の幻想文学の一大源泉となったこのゴシック・ロマンスの古典群から、現代アメリカにおいて幻想的なるものの探求をすすめる《ニュー・フィクション》派までを網羅し、英米文学史を決定的に書き換え、文学を《活性化》する異色のシリーズ。

【内容紹介】

ローマを舞台に展開する奇怪なイタリア人青年の恋、殺人、そして2人の米国人男女……。米文学史上の巨峰ホーソーンの最晩年の大作。ホーソーン的ゴシシズムの極限ともいうべき神秘なるロマンス。

【著者紹介】

ナサニエル・ホーソーン

Nathaniel Hawthorne (1804–1864)
マサチューセッツ州セーレム生まれの作家。幼くして父を失い、母方の親戚の援助を得て大学を卒業したあと、作家を目指す。しかし生活に困窮し、友人の助力でセーレム税関に職を得る。政争によってこの職を失うと、あらためて執筆活動に専念し、『緋文字』を出版(1850年)。この作品が評判になり、一躍アメリカを代表する作家として有名に。1854年には在リヴァプール領事官の職を得てイギリスに渡り、1860年までヨーロッパに滞在。1864年、南北戦争中に旅先で没した。

島田太郎 (シマダタロウ)

三宅卓雄 (ミヤケタクオ)

1938年、四日市市生まれ。名古屋大学文学部卒業後、京都大学大学院博士課程修了。1986年没。

池田孝一 (イケダコウイチ)