スタニスワフ・レム・コレクション

ダイシッパイ

大失敗

スタニスワフ・レム 著
久山宏一 訳

発売日 2007/01/24

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-04502-7

ページ数 448 頁   Cコード 0397

定価 3,080円 (本体価格2,800円)

シリーズ: スタニスワフ・レム・コレクション
人間と地球外存在との遭遇をテーマに世界のSFの新たな地平を切り開いたポーランドの作家スタニスワフ・レム。サイバネティクス、量子力学から、進化論や言語学などの最先端の理論をふまえて構想され、SFのみならず、現代文学のあり方を模索しながら数々の傑作を世に問うてきた作家の代表作を集成し、その全貌に迫るファン待望の作品集。

【内容紹介】

任務に失敗し自らをガラス固化した飛行士パルヴィスは、22世紀に蘇生して太陽系外惑星との遭遇任務に再び志願する。不可避の大失敗を予感しつつ新たな出発をする「人間」を神話的に捉えた最後の長篇。

【著者紹介】

スタニスワフ・レム (スタニスワフレム)

1921 年、旧ポーランド領ルヴフ(現在ウクライナ領リヴィウ)に生まれる。クラクフのヤギェロン大学で医学を学び、在学中から雑誌に詩や小説を発表し始める。地球外生命体とのコンタクトを描いた三大長篇『エデン』『ソラリス』『インヴィンシブル』のほか、『金星応答なし』『泰平ヨンの航星日記』『宇宙創世記ロボットの旅』など、多くのSF 作品を発表し、SF 作家として高い評価を得る。同時に、サイバネティックスをテーマとした『対話』や、人類の科学技術の未来を論じた『技術大全』、自然科学の理論を適用した経験論的文学論『偶然の哲学』といった理論的大著を発表し、70 年には現代SF の全2 冊の研究書『SF と未来学』を完成。70 年代以降は『完全な真空』『虚数』『挑発』といったメタフィクショナルな作品や文学評論のほか、『泰平ヨンの未来学会議』『泰平ヨンの現場検証』『大失敗』などを発表。小説から離れた最晩年も、独自の視点から科学・文明を分析する批評で健筆をふるい、中欧の小都市からめったに外に出ることなく人類と宇宙の未来を考察し続ける「クラクフの賢人」として知られた。2006 年に死去。

久山宏一 (クヤマコウイチ)

1958年,埼玉生まれ。東京外国語大学卒,早稲田大学大学院博士後期課程中退。アダム・ミツキェーヴィチ大学(ポーランド・ポズナン市)より文学博士号(スラヴ文学)取得。現在,東京外国語大学など非常勤講師。ロシア・ポーランド文化研究,ポーランド語通訳。著書に『ミツキェーヴィチのソネットとロマン主義期のロシア・ソネット』(ポーランド語),共訳書にヴァンダ・ヴェルテンシュタイン編『アンジェイ・ワイダ 自作を語る』(工藤幸雄監訳,平凡社),アンジェイ・ムラルチク『カティンの森』(共訳,集英社文庫)などがある。