異貌の19世紀
マノメニミサレテ
魔の眼に魅されて
M.タタール 著
鈴木晶 訳
発売日 1994/03/24
判型 四六判 ISBN 978-4-336-03492-2
ページ数 340 頁
定価 3,204円 (本体価格2,913円)
- シリーズ: 異貌の19世紀 (イボウノジュウキュウセイキ)
- 19世紀、人々の倦怠の地獄を救うために博物学やオカルト趣味は生じた。酸鼻な犯罪の流行が人々を文学への嗜欲に駆り立てた。犯罪と性、博物学と疑似科学、怪物狂いと商業革命……。看過されてきた意表衝く切り口の輻奏によって、われわれの〈今〉をつくった一文化の美と知の逆説の異貌が、ここに明らかにされる。19世紀ヨーロッパの文化・社会をめぐる最新の研究を収録、〈加速された19世紀〉としての今世紀末を照射する。
【内容紹介】
革命前夜のパリに現われたメスメルの動物磁気説はたちまち人々を魅了し、全西欧に広がった。ドイツ・ロマン派からバルザック、ホーソーン、さらにはカリガリ博士、ヒトラーへと続く“魔の眼”の系譜を辿る。