世界幻想文学大系 42B

ヘリオーポリス

ヘリオーポリス  

E.ユンガー 著
田尻三千夫 訳

発売日 1986/03/21

判型 四六判   ISBN 978-4-336-02555-5

ページ数 260 頁   

定価 2,970円 (本体価格2,700円)

シリーズ: 世界幻想文学大系
近代日本文学界の私小説的、自然主義的風土の故に、久しく貶められてきた幻想の文学が、今甦る。“進歩”と“科学”の西欧の地下にひそむ“もうひとつの西欧”が生んだ目眩めくような驚異と幻想の物語、そして恐怖と戦慄の物語、解体してゆく自我、噴出する言語の暴力……。本大系の出現によって“もうひとつの西欧”の、異端にして激越なる言語と想像力はその全貌をあらわすであろう。造本=杉浦康平+鈴木一誌

【内容紹介】

暴力と死のエロティシズムが舞い、野蛮と美学が結婚し、冷酷とキッチュが同居した文体を駆使する巨匠ユンガーの長編未来小説。架空の国ヘリオーポリスで主人公は「毒物研究所」破壊の命をうけるが…

【著者紹介】

E.ユンガー (エルンストユンガー)

田尻三千夫 (タジリミチオ)

一九四八年、岐阜県生れ。東京大学大学院修士課程修了。現在、東京女子大学助教授。専攻、十九、二十世紀オーストリア文学。