世界幻想文学大系 38B
ニシノマドノテンシ
西の窓の天使 下
グスタフ・マイリンク 著
佐藤恵三/竹内節 訳
発売日 1985/08/11
判型 四六判 ISBN 978-4-336-02554-8
ページ数 336 頁
定価 3,300円 (本体価格3,000円)
- シリーズ: 世界幻想文学大系
- 近代日本文学界の私小説的、自然主義的風土の故に、久しく貶められてきた幻想の文学が、今甦る。“進歩”と“科学”の西欧の地下にひそむ“もうひとつの西欧”が生んだ目眩めくような驚異と幻想の物語、そして恐怖と戦慄の物語、解体してゆく自我、噴出する言語の暴力……。本大系の出現によって“もうひとつの西欧”の、異端にして激越なる言語と想像力はその全貌をあらわすであろう。造本=杉浦康平+鈴木一誌
【内容紹介】
英国エリザベス朝期に暗躍した魔道士ジョン・ディーの伝記に取材して描きだす深遠な魔術文学。「賢者の石」をかなえてくれる「西の窓の天使」とは、実は巨大な犠牲を要求する畏怖すべき霊であった!
【著者紹介】
グスタフ・マイリンク (グスタフマイリンク)
1868-1932。オーストリアの作家。神秘小説「ゴーレム」で名高い。
佐藤恵三 (サトウケイゾウ)
竹内節 (タケウチミサオ)
一九四七年、長野県生まれ。大阪市立大学大学院修士課程修了。現在、姫路工業大学助教授。訳書に、ベルンハルト「石灰工場」(早川書房)、マイリンク「西の窓の天使」、ドイツ・ロマン派全集⑱「郵便馬車にゆられて」、同⑲詩人たちの回廊」(以上、国書刊行会、共訳)などがある。