世界幻想文学大系 39

オーランドー

オーランドー

ヴァージニア・ウルフ 著
杉山洋子 訳

発売日 1988/09/27

判型 四六判   ISBN 978-4-336-02545-6

ページ数 270 頁   

定価 2,420円 (本体価格2,200円)

シリーズ: 世界幻想文学大系
近代日本文学界の私小説的、自然主義的風土の故に、久しく貶められてきた幻想の文学が、今甦る。“進歩”と“科学”の西欧の地下にひそむ“もうひとつの西欧”が生んだ目眩めくような驚異と幻想の物語、そして恐怖と戦慄の物語、解体してゆく自我、噴出する言語の暴力……。本大系の出現によって“もうひとつの西欧”の、異端にして激越なる言語と想像力はその全貌をあらわすであろう。造本=杉浦康平+鈴木一誌

【内容紹介】

女性にして男性、変幻自在に姿を変えつつ300年以上も生き続けるオーランドー。イギリスから中近東へと大冒険を繰り広げる両性具有者の奇想ファンタジー。

【著者紹介】

ヴァージニア・ウルフ (ヴァージニア・ウルフ)

1882年~1941年。ロンドンに生まれる。大戦戦間期にはイギリス文学界にあってブルームズベリー・グループの一員として活躍。代表作に『ダロウェイ夫人』(1925)、『灯台へ』(1927)、『オーランドー』(1928)などの小説、評論『自分だけの部屋』(1929)などがある。

杉山洋子 (スギヤマヨウコ)

1930年台北生まれ。関西学院大学文学部卒。同大学名誉教授。専攻、英米文学。
主要著訳書に『虹と花崗岩 ヴァージニア・ウルフ論』(英文、北星堂書店、1973年)、『ファンタジーの系譜 妖精物語から夢想小説へ』(中教出版、1979年)、キャベル『夢想の秘密』(国書刊行会、1979年)。ダンセイニ『牧神の祝福』(月刊ペン社、1981年)などがある。