文学の冒険

イキウメ

生埋め 

ある狂人の手記より  

サーデグ・ヘダーヤト 著
石井啓一郎 訳

発売日 2000/12/23

判型 四六判   ISBN 978-4-336-04028-2

ページ数 224 頁   

定価 2,200円 (本体価格2,000円)

シリーズ: 文学の冒険
小説世界の境界線を拡げ、読者を挑発する現代文学シリーズ。過激な文学的実験、物語と「語り」の復権、新しい時代の新しい文学を求めて、ラテン・アメリカ文学、アメリカのニューライターズから東欧の知られざる名作まで、いまもっとも注目を集める世界の文学を幅広く紹介する。未知の地平線へ向けて、言葉の世界を探検しよう。

【内容紹介】

知的で変化に富んだ文体の中に、いにしえの詩人オマル・ハイヤームの懊悩を蘇らせた20世紀イランの巨匠ヘダーヤト。ホラー的作品・SF的近未来小説など、厭世観と狂気に満ちた短編小説7篇の選集。

【著者紹介】

サーデグ・ヘダーヤト (サーデグヘダーヤト)

1903年イランのテヘランに生まれる。テヘランで教育を受け、さらにベルギー、フランスへ遊学。1930年に短篇集『生埋め』を上梓し、以後短篇集『三滴の血』(32)、『明暗』(33)『ハイヤームの四行詩集』(34)を刊行。1936年滞印中に著した『盲目の梟』はA・ブルトンらの賞賛するところとなって、代表作として知られる。1951年に逗留先のパリでガス自殺を遂げる。

石井啓一郎 (イシイケイイチロウ)

1963年、東京生まれ。上智大学外国語学部イスパニア語科卒業。翻訳に「デデ・コルクートの書」からの一部抜粋(「季刊・幻想文学」2000年第57号掲載)がある。