文学の冒険

オンナネズミ

女ねずみ

ギュンター・グラス 著
高本研一/依岡隆児 訳

発売日 1999/10/12

判型 四六判   ISBN 978-4-336-03589-9

ページ数 400 頁   

定価 2,990円 (本体価格2,718円)

シリーズ: 文学の冒険
小説世界の境界線を拡げ、読者を挑発する現代文学シリーズ。過激な文学的実験、物語と「語り」の復権、新しい時代の新しい文学を求めて、ラテン・アメリカ文学、アメリカのニューライターズから東欧の知られざる名作まで、いまもっとも注目を集める世界の文学を幅広く紹介する。未知の地平線へ向けて、言葉の世界を探検しよう。

【内容紹介】

作者の夢の中に現れた一匹のねずみが物語る、核戦争によって人類が滅亡した後の世界。「ブリキの太鼓」のオスカルも再登場、現代文明への問いかけを続けるグラスがそのすべてを注ぎ込んだ問題作。

【著者紹介】

ギュンター・グラス (ギュンターグラス)

高本研一 (タカモトケンイチ)

1926年浦和生まれ。東京大学文学部卒業。東京都立大学名誉教授。訳書に、グラス「ブリキの太鼓」、「猫と鼠」、「ひらめ」、「鈴蛙の呼び声」(集英社)、「ドイツ統一問題について」(中央公論社)などがある。2010年没。

依岡隆児 (ヨリオカリュウジ)

1961年高知県生まれ。東京都立大学博士課程中退。現在、徳島大学教授。著書に『ギュンター・グラス 「渦中」の文学者』(集英社新書)、訳書に、グラス『玉ねぎの皮をむきながら』(集英社)、『鈴蛙の呼び声』(集英社、共訳)などがある。