未来の文学

ウタノツバサニ

歌の翼に

トマス・M・ディッシュ 著
友枝康子 訳

発売日 2009/09/28

判型 四六変型判   ISBN 978-4-336-05116-5

ページ数 426 頁   Cコード 0397

定価 2,640円 (本体価格2,400円)

シリーズ: 未来の文学 (ミライノブンガク)
失われたSFを求めて――60~70年代の幻の傑作SF、その中でも本邦初紹介の作品を中心に厳選したSFファン待望の夢のコレクション。「新たな読者の視線を浴びるとき、幻の傑作たちはもはや幻ではなくなり、真の〈未来の文学〉として生まれ変わるだろう」(若島正)

【内容紹介】

近未来アメリカ、少年は歌によって飛翔するためにあらゆる試練をのりこえて歌手を目指す……鬼才ディッシュの半自伝的長篇にして伝説的名作がついに復活。サンリオSF文庫版を全面改訳した決定版!

【著者紹介】

トマス・M・ディッシュ (トマス・マイケル・ディッシュ)

1940年アメリカ・アイオワ州生まれ。建築家を志してクーパーズ・ユニオンに入学するも挫折、生命保険会社に勤めながらニューヨーク大学の夜学に通い、62年に短篇”The Double-Timer”でデビュー。その後、広告代理店、銀行など様々な職に就きながら、65年『人類皆殺し』で長篇デビュー。66年、イギリスに渡り、「ニュー・ワールズ」誌で異彩を放つ意欲的な作品を次々と発表、ニュー・ウェーヴ運動の中核作家として活動し、知性派SF作家として確固たる地位を築く。長篇に『虚像のエコー』『キャンプ・コンセントレーション』『334』『ビジネスマン』『M・D』、日本オリジナル短篇集に『アジアの岸辺』がある。79年、『歌の翼に』でキャンベル記念賞を受賞。『いさましいちびのトースター』は87年にディズニー・アニメ化された。SFにとどまらず、ミステリー・ホラー・詩集など幅広いジャンルで活躍し続けていたが、2008年自ら命を絶った。

友枝康子 (トモエダヤスコ)