未来の文学
デスハカセノシマソノタノモノガタリ
デス博士の島その他の物語
ジーン・ウルフ 著
浅倉久志/伊藤典夫/柳下毅一郎 訳
発売日 2006/02/01
判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-04736-6
ページ数 418 頁 Cコード 0397
定価 2,640円 (本体価格2,400円)
- シリーズ: 未来の文学 (ミライノブンガク)
- 失われたSFを求めて――60~70年代の幻の傑作SF、その中でも本邦初紹介の作品を中心に厳選したSFファン待望の夢のコレクション。「新たな読者の視線を浴びるとき、幻の傑作たちはもはや幻ではなくなり、真の〈未来の文学〉として生まれ変わるだろう」(若島正)
【内容紹介】
〈もっとも重要なSF作家〉ジーン・ウルフ、本邦初の中短篇集。孤独な少年が読んでいる物語の登場人物と現実世界で出会う表題作他、華麗な技巧と語りを凝縮した全5篇+限定本に付されたまえがきを収録。
【著者紹介】
ジーン・ウルフ (ジーンウルフ)
1931年、アメリカ・ニューヨーク生まれ。兵役に従事後、ヒューストン大学の機械工学科を卒業。1972年から「Plant Engineering」誌の編集に携わり、1984年にフルタイムの作家業に専心するまで勤務。1965年、短篇「The Dead Man」でデビュー。以後、「デス博士の島その他の物語」(1970)「アメリカの七夜」(1978)などの傑作中短篇を次々と発表、70年代最重要・最高のSF作家として活躍する。その華麗な文体、完璧に構築され尽くした物語構成は定評がある。80年代に入り〈新しい太陽の書〉シリーズ(全5部作)を発表、80年代において最も重要なSFファンタジイと賞される。現在まで20冊を越える長篇・10冊以上の短篇集を刊行している。
浅倉久志 (アサクラヒサシ)
1930年生。英米文学翻訳家。大阪外国語大学卒。主訳書にヴォネガット『タイタンの妖女』、ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、ラファティ『九百人のお祖母さん』、ティプトリー・ジュニア『たったひとつの冴えたやりかた』(以上ハヤカワ文庫SF)、著書に『ぼくがカンガルーに出会ったころ』(国書刊行会)。2010年没。
伊藤典夫 (イトウノリオ)
1942年生まれ。英米文学翻訳家。訳書にディレイニー『アインシュタイン交点』、ヴォネガット『猫のゆりかご』、オールディス『地球の長い午後』(以上ハヤカワ文庫SF)など。
柳下毅一郎 (ヤナシタキイチロウ)
1963年大阪府生まれ。映画評論家・翻訳家。雑誌『宝島』の編集者を経てフリー。ガース柳下の筆名で『ファビュラス・バーカー・ボーイズの映画欠席裁判』(洋泉社/文春文庫)を町山智浩と共著。著書に『興行師たちの映画史 エクスプロイテーション・フィルム全史』(青土社)、『新世紀読書大全 書評1990-2010』(洋泉社)など多数。訳書にR・A・ラファティ『第四の館』(国書刊行会)、アラン・ムーア/J・H・ウィリアムズIII『プロメテア1~3』(小学館集英社プロダクション)、ジョン・ウォーターズ『ジョン・ウォーターズの地獄のアメリカ横断ヒッチハイク』(国書刊行会)、監訳書に〈J・G・バラード短編全集〉(東京創元社)など。