未来の文学
エンベディング
エンベディング
イアン・ワトスン 著
山形浩生 訳
発売日 2004/10/10
判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-04567-6
ページ数 356 頁 Cコード 0397
定価 2,640円 (本体価格2,400円)
- シリーズ: 未来の文学 (ミライノブンガク)
- 失われたSFを求めて――60~70年代の幻の傑作SF、その中でも本邦初紹介の作品を中心に厳選したSFファン待望の夢のコレクション。「新たな読者の視線を浴びるとき、幻の傑作たちはもはや幻ではなくなり、真の〈未来の文学〉として生まれ変わるだろう」(若島正)
【内容紹介】
アマゾンの熱狂、異星人とのコンタクト、そして言語と世界認識の変革をめぐるサイケデリック・ヴィジョン!
『オルガスマシン』の鬼才イアン・ワトスンの輝かしきデビュー作にして異色の言語学SF。
最優秀SF賞アポロ賞(フランス)、シクラス賞(スペイン)受賞。
埋め込み[エンベディング]構造を応用しての人工普遍言語の研究をしている言語学者クリス・ソールは、地球人の言語構造を求めて突如やってきた異星人とのコンタクトという指命に臨む。一方、ソールの旧友ピエールはアマゾンの奥地でドラッグによるトランス状態で生まれる未知の言語を持つゼマホア族とともに新しい〈世界〉をかいま見ていた──多重な語りと視点を採用しつつ同時進行する複数の物語がやがて迎える目眩くクライマックス……ウォーフ=サピア~チョムスキーの言語学やレーモン・ルーセルの奇書『新アフリカの印象』等を用いた溢れ出るアイデアと野心的なヴィジョンを駆使して、言語と世界認識の変革を力強く描き、イギリスSF界を騒然とさせたイアン・ワトスンの”熱い”デビュー作。