キギクイオトコ

釘食い男

アルベール・コーエン 著
紋田廣子 訳

発売日 2010/02/22

判型 四六判   ISBN 978-4-336-05179-0

ページ数 392 頁   Cコード 0097

定価 3,740円 (本体価格3,400円)

【内容紹介】

イオニア海に浮かぶギリシアの島ケファリニアの住人、口達者で人騒がせ、天真爛漫にして情熱家ぞろいのユダヤ人男五人組のもとに、ある日、一通の暗号文が届く。この時から途方もなく滑稽などたばた冒険が始まる。フランソワ・ラブレーの『ガルガンチュアとパンタグリュエル』にも比される、猥雑にして野放図な傑作小説!

【著者紹介】

アルベール・コーエン (アルベールコーエン)

1895年、コルフ島に生まれる。5歳で両親と共にマルセイユに移住。ジュネーヴ大学法学部で学ぶ。1919年、スイス国籍取得(それまではオスマン=トルコ国籍)。フロイト等が編集委員に連なる雑誌「ラ・ルヴュー・ジュイヴ」の編集に携わり、1925年1月第1号を発行、シオニズムの大義の鼓吹者となる。小説「ソラル」(1930)、「釘食い男」(1938)で名声を博する。1939年、ユダヤ機関の政治局顧問となり、パリで政治に外交に手腕を発揮するが、大戦勃発と共にロンドンに逃れ、ユダヤ機関の代表として各国の亡命政府とナチスから逃れてきたユダヤ人との協力関係樹立に重要な役割を果たす。

紋田廣子 (モンダヒロコ)

1939年、静岡県生まれ。法政大学文学部日本文学科卒業。SBS静岡放送勤務後、パリ留学。2000年7月まで画廊に勤務し、展覧会実施、翻訳、通訳に従事。訳書に、ジャニーヌ・ヴァルノー『ピカソからシャガールへ―洗濯船から蜂の巣へ―』(共訳、財団法人清春白樺美術館)、画集『アンドレ・マルロー戯画(ディアブル)』(財団法人清春白樺美術館)、『選ばれた女(Ⅰ・Ⅱ)』(国書刊行会)、『釘食い男』(国書刊行会)など。