シラヌイモノガタリ

白縫譚

高田衛 監修
佐藤至子 編

発売日 2006/05/01

判型 菊判   ISBN 978-4-336-04766-3

Cコード 0093

定価 96,800円 (本体価格88,000円)

【内容紹介】

群雄割拠する戦国時代の九州を舞台に、謀計に斃れた豊後国臼杵城主大友宗隣の遺児として、変幻自在の妖術を操り、御家再興と九州平定を誓う、美貌の妖賊・若菜姫の活躍を壮大なスケールで描いた、全90編にも及ぶ合巻中の最大にして最高の傑作伝奇長篇。泉鏡花によって「江戸児の張と意気地」を体現した女性像が賞賛され、江戸川乱歩が原本を愛蔵していた事でも知られる、幻の幕末のベストセラー小説。原本の挿絵も全て収録。

【著者紹介】

高田衛 (タカダマモル)

1930年生まれ。早稲田大学大学院修士課程、東京都立大学大学院博士課程修了。東京都立大学名誉教授。専攻、日本近世文学。著書に、『女と蛇』(筑摩書房)、『新編 江戸の悪霊祓い師』、『新編 江戸幻想文学誌』、『完本 八犬伝の世界』(以上ちくま学芸文庫)、『お岩と伊右衛門 「四谷怪談」の深層』(洋泉社)、『春雨物語論』(岩波書店)、編・校訂書に、『江戸怪談集』(上・中・下、岩波文庫)などがある。

佐藤至子 (サトウユキコ)

1972年生まれ。東京大学大学院博士課程修了。博士(文学)。現在、日本大学文理学部教授。専攻、日本近世文学。著書に、『江戸の絵入小説 合巻の世界』(ぺりかん社)、『山東京伝』(ミネルヴァ書房)などがある。