各界著名人による各界著名人による私が選ぶ国書刊行会の3冊

キュレーター/東北芸術工科大学芸術学部専任講師小金沢智

『戦争と美術 1937-1945』

針生一郎/椹木野衣/蔵屋美香/河田明久/平瀬礼太/大谷省吾 編       

美術と戦争がどのような関係にあるかなど考えたことのなかった私に、目を見開かせてくださったのが美術史家の河田明久先生だった(……)あるイメージに惹かれる、圧倒されるということは、なんてこわさをともなっているのだろう! 自由に見ることの不自由さ、感動することの危うさ。まっさらに絵を見るということはその当時の鑑賞者の目線や置かれていた環境を想像することである(……)。

『未来への狼火』

太田市美術館・図書館 編                 

国書刊行会とは、ありがたいことに社会人となってからご縁があり、元職場の開館記念展や尊敬する作家の退任記念展のカタログ制作に関わっていただいたが、個人的にはその発端に『戦争と美術 1937-1945』に対するありがたさがある。そしていま、美術大学で日本画を学ぶ学生たちに、初年度教育として絵画がいかにおそろしいものであるか戦争画を通して話している。

『内田あぐり――化身、あるいは残丘』

内田あぐり 画 武蔵野美術大学 美術館・図書館 編               

国書刊行会とは、ありがたいことに社会人となってからご縁があり、元職場の開館記念展や尊敬する作家の退任記念展のカタログ制作に関わっていただいたが、個人的にはその発端に『戦争と美術 1937-1945』に対するありがたさがある。そしていま、美術大学で日本画を学ぶ学生たちに、初年度教育として絵画がいかにおそろしいものであるか戦争画を通して話している。