キセキナスモノタチ
奇跡なす者たち
発売日 2011/09/21
判型 四六変型判 ISBN 978-4-336-05319-0
ページ数 448 頁 Cコード C0397
定価 2,750円 (本体価格2,500円)
独特のユーモアで彩られた、魅力あふれる異郷描写で熱狂的なファンを持ち、
ダン・シモンズやジョージ・R・R・マーティン等多くの作家に影響を与えてきた
名匠ヴァンス、浅倉久志編による本邦初の短篇集が登場!
代表作「月の蛾」からヒューゴー/ネビュラ両賞受賞作「最後の城」まで
ヴァンスの魅力を凝縮したベスト・コレクション、全8篇。
〈ジャック・ヴァンスはぼくの大好きな作家だ。
「異質の文化を色彩ゆたかに描きだす稀有の才能」と絶賛される側面はもちろん、
「アメリカSF界屈指のスタイリスト」であるのも大きな魅力。
突き放したようなドライ・ユーモアと、摩訶不思議な造語の氾濫する文体が、
泣きたくなるほどすばらしい(事実、翻訳という作業ではいつも泣かされてきた)。〉
(浅倉久志)
ジャック・ヴァンス (ジャックヴァンス)
1916年、サンフランシスコ生まれ。カルフォルニア大学バークレー校を卒業後、商船員の職につき航海中に小説を執筆、45年短篇「The World-Thinker」でデビュー。その後、世界中を旅しながら作品を発表、奇怪な世界と異様な文化を活写する唯一無比の作風で息の長い活動を続け、80冊以上の著作がある。主な作品に『終末期の赤い地球』(50)、『竜を駆る種族』(63、ヒューゴー賞受賞)など。ミステリ作家としても『檻の中の人間』(60)でエドガー賞処女長篇賞を受賞。84年には世界幻想文学大賞生涯功労賞、97年にはアメリカSF・ファンタジー協会が授与するグランド・マスター賞を受賞、殿堂入りを果たしている。
浅倉久志 (アサクラヒサシ)
1930年生。英米文学翻訳家。大阪外国語大学卒。主訳書にヴォネガット『タイタンの妖女』、ディック『アンドロイドは電気羊の夢を見るか?』、ラファティ『九百人のお祖母さん』、ティプトリー・ジュニア『たったひとつの冴えたやりかた』(以上ハヤカワ文庫SF)、著書に『ぼくがカンガルーに出会ったころ』(国書刊行会)。2010年没。
酒井昭伸 (サカイアキノブ)
1956年生まれ。早稲田大学政経学部卒。英米文学翻訳家。訳書にクライトン『ジュラシック・パーク』、シモンズ〈ハイペリオン〉四部作、ブリン〈知性化〉シリーズ、マーティン〈一千世界〉〈氷と炎の歌〉シリーズ(以上早川書房)、シェフィールド『マッカンドルー航宙記』(東京創元社)などがある。
「フィルスクの陶匠」(酒井昭伸訳) The Potters of Firsk
「音」(浅倉久志訳) Noise
「保護色」(酒井昭伸訳) The World Between
「ミトル」(浅倉久志訳) The Mitr
「無因果世界」(浅倉久志訳) The Men Return
「奇跡なす者たち」(酒井昭伸訳) The Miracle Workers
「月の蛾」(浅倉久志訳) The Moon Moth
「最後の城」(浅倉久志訳) The Last Castle